月刊Bestピープル考。〜ヒトから見る、新たな向こう側〜


スペシャルインタビュー

関下昌代さん


◆PROFILE
熊本県立第一高校卒、熊本の銀行へ。その後、テレビ、秘書、外資系へ転職。高卒でありながら、そこからはじまるキャリア指南などで執筆・講演活動を現在行いつつ、大学では「ビジネスマナー」、「異文化コミュニケーション」の講師を務める。
公式ブログはコチラ

◆RELEASE

『反・学歴の成功法則』
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入社1年目から身につけることで人生がバラ色に変わる。イヤ、学生時代から体得しておくとおそらくトップ社会人になれるだろう。『ノリを持ってくるように言われたら、紙を一枚添えて渡しなさい』など、具体的かつ明確なロジックとテクニックが詰まったハウトゥ本。

こんな時代だからこそ「仕事と学歴」は何も関係ない―――高卒で英語も話せなかった著者が、外資系でも結果を出せた3つのルールとは?
「心づかい」、「責任感・適応力(アメーバ力)」、「素直さ」。以下を読めば必ずアナタのキャリアアップが望める!?

熊本在住時代、県庁勤務で、元・首相の細川知事時代に秘書をされた経歴がございますが、その秘書経験で得たスキル・心得は何ですか?



【ミリ単位まで上司のために細心の注意を払う】

当時の細川知事はイベントの挨拶文をワードではなく、手書きの文字を好まれました。専用の原稿用紙に縦書きに清書し、折りたたむ時、知事の手の中にすっぽり収まるように「ミリ単位」で出来あがりの寸法が決まっていたのには驚きました。
上司が壇上で、手にした挨拶文を気持ちよく開けるように1ミリ単位まで神経を使うことを学びました。

【自分の立場で出来る事に全力を尽くす&自ら考えて動く】

知事室には表敬訪問といって、スポーツ界、芸能界等さまざまな分野で活躍される熊本県出身の方々がいらっしゃいました。熊本の企業のトップの方々もいらっしゃいました。
私は臨時職員という立場でしたから職員には前日までに知らされる機密事項の“来客スケジュール”が、私には知らされません。お茶出しを指示されることが多かったため、事前に来客のタイミングを知ることができないのは仕事の段取り上困ることもありました。
文句を言っても状況は変わらないので、秘書課職員の動きや電話のやり取り、報道関係者の人の動きの気配をキャッチしながら、いつ誰が訪問しても余裕ある表情で落ち着いた行動ができるように心掛けていました

【見えないお茶くみをする】

上司の動きや気配でお客様がお帰りになったことがわかります。そんな時は、抱えている仕事を中断し、さっと席を立ちます。
応接室のお茶碗、灰皿を片付け、空気を入れ替え、次のお客様をすぐにお通しできるよう部屋を素早く元の状態に戻します。次のお客様を応接室にお通しした時、前のお客様のお茶碗が残ったままという失態がないように1秒も無駄にしない“見えないお茶くみ”の大切さを学びました

新書で書かれているように、先生自身も「学歴なんて一切無視」な学生だったそうですが、そんな反学歴精神だったからこそ一番重要だと分かったことは何でしょうか?


【学びたいという気持ち・姿勢があればいつでも何からでも学べます】

「18歳で銀行員になった私は、電話に出ること、女子更衣室で先輩たちと一緒に居るのが苦痛でした。敬語の使い方も知らず、金融の知識も無く、当時必要だったそろばんも出来ません。クラブ活動もしなかった私は先輩との接し方もわかりません。
ある時、先輩をスッ飛ばして上司に言いたいことを言い、“生意気な新人”とレッテルを貼られ、先輩たちから口を聞いてもらえず、途方に暮れたこともありました。 大学受験のための高校の授業に反発し、学校の勉強に一つも身が入らなかった私にとって、リアルな仕事を通じて学ぶことが楽しくも思えました。
自分の失敗、上司や先輩の指導、反面教師たちから学ぶことが新鮮でした。仕事はすぐに結果が出るので面白い!と思いましたね。学びながらお給料までもらえますからね。そういう意味では仕事は学びの宝庫であり、ありがたい場所だと言えます。
とはいえ、学歴で差別されたり理不尽だと感じたことも実際にありました。『高卒だからダメとは思われたくない』、『大卒に負けてたまるか!』という反骨精神があったからこそ30年間組織の中でサバイブしてこられたのかもしれません。 どんな仕事もプロフェッショナルを要求されます。与えられた仕事をこなすには、自分のスキルが不足していると感じることもありました。
けど、その時、その瞬間こそ学ぶチャンス到来です。自分にとっての必要な課題、この部分をもっと深く学ばなければ!と思った時が学校へ行く適齢期。専門学校、大学、大学院など……、学歴はあとからいくらでも変えられますから」

来年入社する大学生の方へ。社会人一年生であるからこそ、心がけるべきことを教えて下さい


【のりを持ってくるように言われたら紙1枚を添えて渡す〜心遣い】

のりを使う際に、机を汚さないために敷く“紙一枚”という心遣いが仕事において大切なことだと思います。
相手を思いやる気持ち、10頼まれたら11のことを返す気持ちが相手を喜ばせることになります。その積み重ねが信頼を生み、やがて大きな仕事を任されるようになると思います

【その仕事は誰かがやらなければいけない。だから与えられた仕事に嫌な顔はしない〜責任感・適応力】

実際に仕事をすると、職務内容に書かれていない仕事が結構あります。お茶くみ、コピー取り、残業食の買い出し、プロジェクトやクレーム対応、あるいは急な出張や病欠、育児休暇、介護休暇を取る人のバックアップの仕事などがあります。
上司は仕事を頼んでイヤな顔をされることを嫌います。自分の仕事の守備範囲を着実に広げていくと視野も広がり、仕事や組織の問題点も把握しやすくなります。チームへ貢献する責任感と、要求される仕事に適応できる能力をコツコツと磨いて下さい

【わからないので教えて下さいと。知らないことを素直に言える〜素直さ】

自分以外の人は全て師匠です。謙虚になって知らないことは『わからないので教えて下さい』という素直さが一番大事だと思います。まず自分の知らないことを知るということでしょうか?
知ったかぶりやエリート意識を持っていると相手から嫌われます。よほどのへそ曲がりでない限り、『教えて下さい』と言われれば人は教えたくなるもの。そして質問してきた人間に親しみを覚えます。人から好かれ、かわいがられた方がたくさん教えてもらえますから絶対に得です

就活で「勝ち組」になる、手っ取り早い方法を「関下語録」で教えて下さい


【持っているリソースを全て使って、怒涛のように人に会いましょう】

求人広告・情報を見て、履歴書やエントリーシートで応募するシステムは昔も今も変わらないですね。求人広告はインターネット以外に、地方新聞、全国新聞も見てみるといいですね。
OG・OBにも積極的に会って実際仕事をしてどうなのかを生の声で聞くと参考になりますよ。先輩との繋がりができれば紹介や後押しをしてくれることもあります。
ネットから得る情報より、外に出て実際に働いている人に接して得る生の情報の方が断然役に立ちます。
求人情報を出していないけど気になる企業に手紙や履歴書を送って積極的にアピールしてみるのもテクニックです。ダメ元でトライする元気の良さが大事だと思います。
自分の関心のある職業がはっきりしている人は、その分野にいる人にとにかく会いにいくことです。どんなキッカケでもいいので、学校や塾の先生、お友達、親、親戚、ご近所の人など使えるネットワークは生かしましょう。
逆に、自分の関心ある職業がはっきりしない人は、自分の身近な人にヒントがあるものです。
私は’07年に44歳で大学院に行きました。“対人コミュニケーション”という科目で家系図を書いてくる宿題が出ました。最初は意味がわかりませんでしたが、書いてみて発見することが多くて驚きました。
家系図は父方と母方と両方あるはずなのですが、私は母方しか書きませんでした。無意識でしたが、先生からその理由を聞かれて気がつきました。母方の家系には教育者が多く、私はその人たちの職業に憧れを感じていたのですね。自分が本当にしたい仕事の方向性に気がついたのがこの年齢です(笑)

【この人と一緒に仕事がしたいと相手に思わせるにはどうしたらいいか徹底的に考える】

就活のマニュアル通りに縦板に水のようにしゃべる学生の話は退屈です。自分の本心を正直に、自分の言葉で話す誠実さが相手の心に響きます。
緊張して噛んでも全く問題ありません。面接官はたくさんの学生に会いますから、記憶に残る存在感が大事。その会社の社風、企業文化と自分の個性が合う合わないも重要なポイントです。
自分で調べられることは調べつくし、相手を研究して試験にのぞみましょう

「思ったように上手くいかない……」。落ち込み、そんな壁を打破して人生を逆転させるには?


【思ったように上手くいかないからこそ人生は面白い】

壁にぶつかったり、脱線したりして思い切り落ち込むことがあります。人間だから仕方ないと思います。逆に思ったように上手くいくことのほうが怖いことです。若い時に挫折を経験することは長い目で見れば人間の幅を広げるように思います。同じような経験で落ち込む人の気持ちがわかるからです。
人の痛みをわかり、共感できる力は生きていく上で世界共通の大事なスキルだと思います。落ち込む時はとことん深く落ち込みましょう。そうしたら後は這い上がるしかありませんから。落ち込んだ自分を少し離れて客観的に見る視点が大事だと思います。私が深く落ち込んでいた時、朝のNHKテレビドラマから、『人間、生きてるだけでまるもうけ』というセリフが耳に入った時、救われたような気がしました。落ち込みが深い時は、焦らないで少しずつ上がっていけば大丈夫。潜水して急に上昇すると水圧の変化で気分が悪くなりますよね。ゆっくりと上昇していくときの景色も同時に楽しんじゃいましょう!

プロ野球に精通する先生ですが、野球の視点から見る人生訓を若者に教えて下さい


【自分はチームの一員であるという誇りを持つ】

野球は9回、表と裏があり、攻撃側と守備側が順番に回ってゲームをします。守備側の方がボールを支配し、投手が攻撃側の相手を攻撃しながらゲームの主導権を握っているところが面白いと思います。
どこに飛んでくるかわからないボールのために必死で守ろうとする野手の姿、高く上がったフライに対して声を掛け合いながら取るしぐさ、セカンドとショートの絶妙のコンビネーションは見ていて美しいと思います。
攻撃側にも犠牲バントに象徴されるように、自分が犠牲になってチームが点をとることを優先させます。ヤンキースに移ったイチローはマリナーズ時代の1番の打順ではなく、8番や9番の後ろの打順で打たされています。まさしく今、彼はこの“チームプレー”を要求されていますね。
いつも思うのは、監督もコーチも選手と同じユニフォームを着て、背番号をつけているのは野球だけではないでしょうか? それをとっても我らは仲間同士という意識の強さを感じます。一人一人に役割があり、お互いをカバーしあう美しいスポーツです。仕事にも家庭生活にも共通する点だと思うのです

最後に。郷土である熊本をもっと活性化するために熱いメッセージを!


【わさもん力と肥後もっこす魂を磨きましょう】

新しいもの好きのワサモンと、良い意味での頑固さ“肥後もっこす”……etc.こんな愛すべき県民性を誇りに思います。雄大な阿蘇山を抱え、水が美味しく自然に恵まれた熊本の良さに気がついたのは、26歳の時、生まれ育った熊本から東京に引っ越してからです。
熊本に長〜くいるとその良さが当たり前になってわかりにくい。ですから一度は熊本を離れて暮らしてみることもお勧めします。日本のどこか、(外国でもいいのですが)熊本とは異なる文化に接してみると最初はカルチャーショックが起きます。私は標準語と思って使っていた言葉“あとぜき”、“リバテープ”が東京で通じなくて焦りました。東京に移り住んで24年がたちますが、いまだに人前で話すと『どこの出身ですか?』とか『なまっていますね』と言われます(苦笑)。20代の頃は気にしていましたが、いまではそれも自分の個性と開き直っています。
外からの新しい風にはすぐに反応してどんどん試してみる、そして熊本の守るべき歴史と伝統的な文化を頑固に守る! そんな“ワサモン力”と“肥後もっこす魂”の相乗効果で益々魅力あふれる故郷、自慢の熊本であり続けて欲しいです!

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